自分の音源を振り返る 〜Good Luck 編〜

新しい作品を作ろうとしている今だからこそ、過去の作品を振り返ってみようかと思います。
という企画。

今回は4作目となるフルアルバム「Good Luck」をもう一度聴いてみたいなと思います。
アルバムの解説という意味では、くるりの佐藤征史さんがもう言いたいことを書いてくれているくらい完璧な全曲解説をしてくれているのであんまり書くことがありません。

単純に今の自分が聴いた印象を書きたいなと。

アルバム発表の時に書いたのはこんなこと。


では今聴くとどうなのか。。


2013年5月8日発表。「Good Luck」。

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演奏メンバーはガラパゴスDXをメインに、テッシーさんが参加したガラパゴスSPもあり。
木下裕晴さん(Ba.)、川西幸一さん(Dr.)、伊東ミキオさん(Key.)、手島いさむさん(Gt.)
という布陣。
ゲストには服部カナメさん、謎のドラマーRHB君も。

RHB君に関しては誰かは想像で楽しんでほしいですが、いい仕事してくれました。
それは後ほど。


前作の「グッドモーニング」から1年半経過したアルバム。
技術も感覚も、機材も大分変わり、作品としても少し深みが増した気がします。

アルバムを出さなかった2012年はライブの1年で「まいにちうたがうたえたらツアー」があったり、テッシーさんと沢山ツアーに出たりしてた1年。
色んな事があって、作品にも影響した部分があるのかもしれません。

では聴いてみましょう。


01. 声をくれ
いかにも音がでかそうなギターの音からスタート。確かSGを使ったかな。
シンプルにライブが始まる感じを出したかったこの曲。
いつもライブでやるサウンドチェックの時に「イエーイ」と言って声をもう少し聴こえたいときにPAさんに「声をください」ということからの歌詞が来てます(笑)
今の自分ならもっと声出るかなーと思ったりしつつ、豪快なバンドの演奏には今でもしびれます。
一発録りで、このレコーディングの日初めて演奏した曲。

02. LET IT GO
ギターでテッシーさんが参加してくれた曲で、今でも定番な曲ですね。
この曲があったからこのアルバムのコンセプトである「青」が出てきたんやと思います。
今演奏、録音したらもっと違った方向になってると思う。
LOVELOVELOVEと演奏したことでコーラスのイメージも進化して、ギターも今ならこうするなって思う部分がある。
この曲の歌を聴くと、今の自分の歌の感覚の入り口に立っている感じがする。
意味がわかりにくくて申し訳ない(笑)
オクターブ上のコーラスがお気に入り。

03. カワイイベイビー
カワイイベイビーの声と川西さんのアイデアによる和太鼓のようなリムをダビングしたドラムから始まるこの曲も今や定番。
思いっきりビンテージギターの音してます。メインはFenderのDUO-SONICでソロはレスポール・スペシャルだったかな。
楽器を沢山買ったこともあり音のバリエーションは増えましたね。
聴く人にとってはよくわからないと思うかもしれませんが、少しずつニュアンスを変えることで曲の印象は無意識に変わるんやなあと思う。
この時は使いたかっただけやけど(笑)
最後はカワイイベイビーの「ゆうすけにいちゃんぎたーかった?」で締め。

04. そうだ、今日はいつもよりも部屋をきれいにしよう
ゆるい曲を作りたかった。
アコギのふるーいGibsonのL-48がとてもいい音。ウクレレも妙にいい感じに録れました。
ベースの音なんかも素晴らしい。
ゆるいし曲のテーマが目立つけどなにげにレコーディングとしてもすごく良かった曲。
基本の歌や楽器が一発録りなので、ニュアンスがすごく出てます。最後のサビの頭なんか歌も笑いそうになってるし。
こういうことが出来るようになったのは少しは成長した証なのかなあ。

05. レインレイン
難しい事やってるなあと思う曲。この曲は多分聴く人が思うよりはるかに難しいと思う。
が故に今ならもっとこうするなあと思う部分はある。特に歌は。
でもこれがダメなのではなく、むしろよくやったと思う(笑)
演奏陣の音作り、演奏、ニュアンスはそれはもう素晴らしい。
みんなで「むずかしー!」っていいながらやったのが印象的。
ギターソロの音は自分のソロの中でも好きやなあ。ベースやオルガン、エレピの音も素晴らしいがこのドラムが「声をくれ」と同じドラムの音には今でも聴こえないですな。
タイトルの雨のイメージからは正反対のドライなサウンドは意図的なものです。

06. 釣り糸を垂らして
ドラムと言うかリズムアレンジが好き。
これは川西さんがハイハットとバスドラを大太鼓のようにして叩いて、RBH君がタンバリンを同時に叩いてる。
曲は地味ですがとても好きな曲。曲の人気アンケートを取った時に数少ない0票に選ばれた曲(未だ根に持つ 笑)
こういう答えがない曲が書けたのは自分にとって大きかったなあ。
アレンジも曲調も何でもないように聴こえる曲にこそ大きな意味や思い入れがあったりするもんです。
ちーん。

07. ヘイヘイヘイ
今やメインになったレスポールの購入したてのレコーディングで、改造前の音が聴ける貴重な(自分の中で)音源。
写真もブックレットにありますな。
ライブでは欠かせない曲となってますが、さくっと作ったのでどうやって出来たのかもよく覚えてない(笑)
愛情がないと言う意味ではないけど、特に思い入れはない(笑)
ただ楽しくやりたいだけの衝動のかたまりですね。
だから今だったらこうするのにとかも一切ない。
イエーイッて聴いてバチバチバチって感じ。
きっと定番化してライブで演奏しまくったことによっていい意味で自分の手から離れた曲になったのかも。

08. 魂の歌
毎回アルバムの中には、作った当時には自分でグッと来てしまって歌えなくなるような曲が一曲はあるもんだが、このアルバムにおけるそんな曲はこれ。
なんの歌でも無いし、歌うってことに対する思いの曲は他にもあるけど、この曲はそんなことを考え始めた時の曲なんでしょうね。
色んな人と色んな場所で歌ったからこそ出来た曲なのかも。
聴いている人が魂の歌に引っ張られるような歌と演奏。これが本当に難しい。
でもそれが出来ないと歌詞もメロディーも意味の薄い普通の曲になってしまう。
今でも毎回挑戦の曲です。

09. あの鳥のように
今までのレコーディングで一番細部に渡るまでこだわって綿密に作った曲。
ドラムは川西さん(Lch)とRBH君(Rch)のツインドラム。
この二人の関係は特別なもので、それをすごく感じるドラム。
レコーディングの風景はそれはもう美しかった。
ドラムの音聴いただけでも泣けるね(笑)
川西さんが入ってくる事によりノリの大きさが加わって、大きな空に鳥が飛んでいくイメージ。
鳥の声のイメージの逆回転のギターは逆回転再生した時にフレーズになるようにフレーズを逆から弾いたり。(えらい時間かかったけど)
コーラスも10人分は入れたかな。ハーモニーも少し複雑に、少し捻ってます。
自分で今聴いても、色んな発見がある曲。自分で言うのもなんやけど、作品として素晴らしい出来になったなと。
自分が死んだ後でも残ってくれるような曲になってほしいな。

B.T. ひとりぼっちのそいつ2013
テッシーさんと出会った時に「RIDE on BABY」として演奏していた曲をもう一度リメイク。
と言っても当時自分ができなかった表現で演奏しているだけで、歌詞もアレンジも何もあんまり変わらない。
演奏メンバーもテッシーさんが参加してくれた以外は変わらない。
けどその表現の仕方が変わるだけでここまで変わるとは(笑)
兄貴と共作ではあるけど、自分がオリジナル曲として世の中に出した曲なので思い入れは強いですね。



全部聴いてさすがにこの辺りの作品からは自分を意識するものになってきてます。
また数年したら変わるのかもしれないけど。

もっとこうしたいとか、まだまだ甘いなって部分は昔の作品より逆に沢山感じるけど、
ただ曲を集めてアルバム化したというより、とても「作品」を感じるものでもあるので聴いてて気持ちよくもなれる。

自分にとって「青」のイメージが付いたのはこのアルバムのおかげなのかな。
もっとできる事もあるけど、自分じゃない人がこれ作って聴かされたら「やられた!」って思うかもしれません(笑)

前回よりも楽器の音が世界観を作ったなという印象もありました。


この作品で自分の中で勝手に考える、第二期フジタユウスケが終わります。
ちなみに第一期フジタユウスケは「一竿風月」と「Goodday sunshine」。

次の「Heritage 30」はまだ最近のアルバムですから(笑)
今制作にかかっている新しい作品に向けて、いいタイミングで更新できるように頑張ります(笑)

第三期フジタユウスケもお楽しみに。



ちなみに今までの作品の振り返りはこちらからどうぞ。

自分の音源を振り返る 〜一竿風月 編〜

自分の音源を振り返る 〜Goodday Sunshine 編〜

自分の音源を振り返る 〜グッドモーニング 編〜

追記:
昔好きだったSIAM SHADEが復活した新曲のレコーディング風景のMVと同じスタジオだったのには後日感動するのでした(笑)



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自分の音源を振り返る 〜グッドモーニング 編〜

さてさて、久々に自分の音源を今更振り返るシリーズ書きます。

今回振り返るアルバムは、フジタユウスケとして3枚目となる、そして初となるフルアルバム。

発売してから結構経ちますが、最近は特にこのアルバムは本当に沢山買っていただいてます。
ありがとうございます。

最近手に入れた人もいるでしょうし、ずっと前から持っている人にも新鮮な感じで大事に聴いてもらえうように、今の自分の視点で振り返りたいと思いますよ。

よろしゅうに。



2011年11月23日発表。「グッドモーニング」。

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演奏メンバーは今ともう変わらず、
木下裕晴さん(Ba.)、川西幸一さん(Dr.)、山田雅人君(Dr.)、伊東ミキオさん(Key.)
という布陣。


今はなき河口湖スタジオで録音、ジャケット撮影したアルバム。
これを撮影した直後閉鎖されました。

ユニコーンを始め沢山の人が名曲を残してきたある意味伝説的なスタジオ。
僕の初めてのレコーディングもここでした。

すごく思い入れも強く、そして音もよく。
環境がとても良かったでんです。
レコーディングが終わったらみんなでひろーい宿泊施設のリビングの床で部屋飲み。
その日録音した音源や好きな音楽をかけて盛り上がって。

そういうコミュニケーションが取れることもとても重要でそれがこのスタジオのいいところやったんではないかと思います。

GM REC Studio


GM REC amp

アンプいっぱい。

この頃にはPUFFYでツアーもガンガンやっていて、レコーディングもツアー中で終わったら翌日にはツアーに合流するというなかなかタイトなスケジュールでした。
そういうこともあってPUFFYのお二人にコメントを頂いたりと(オフィシャル参照)色んな所で盛り上がりを見せてました。


ではでは、曲を振り返っていきたいと思います。


01. グッドモーニング
タイトル曲からのスタート。
この曲はライブなどで披露せずにアルバム聴いた人が初めて聴くことになった曲。
あっという間に曲も歌詞もアレンジも出来てしまった曲で、「こりゃいいのできた!」と出来た瞬間分かりました。
作っている時には川西さんとレコーディングすることが決まってたので、川西さんが叩いているイメージが出来た時からすごくあって。
それでこのアレンジになったんです。
歌は一発で。コーラスは顔から火が出そうになりながら録りました(笑)
Bメロのギターは録音した後にオルガン用のレスリー・スピーカーに出力して曲聴きながらエフェクト効果を変えたりしてなかなか意欲的。
今でもライブでよくやります。出だしの部分を色んな人に真似されるようになりました(笑)

02. Take it easy
この曲は元曲はやっぱりThe Bandのあれ。と思うかもしれませんが作った時は特に意識してなかったです。
染み付いている曲なんでしょう。
こういう曲のアプローチがすぐさま掴める人達とのレコーディングなのでスムーズ。
一番演奏の出来が良くない最初のテイクが一番いい雰囲気やったので間違えていようが、ドラムが不思議なことになっていようが、その雰囲気が「Take it easy」やねー。ということでOKにした(笑)
弾けてないぞ!ってとこが結構ある(笑)
ミキオさんのオルガンとピアノが感動的。
でもこの曲は自分が次のステップに進むんやなあとすごく感じた曲。
自分の曲なのに、なんでか人の曲のように、客観的に「いい曲やなあ」と思える曲。

03. オーイエー
自分で言うのもなんやけど、僕はこの曲の歌詞がすごく好きで。
例のごとく大したことは歌ってないけど、その大したこと言ってない感じが好き(笑)
なんかうまく書けたなあと今でも思う。
ギターソロも含め殆ど演奏は一発撮りで終了したストレートな印象。
ソロの掛け合いがいいね。
川西さんが最後に登場するのはたまごのシェイカー振ってる時のアドリブ(笑)
軽いノリで聴けていいですな。

04. 釣りに行こう
ドラムはシュノーケルの山田雅人君。ピコピコ言ってるウッドブロックも雅人君。
彼がこのレコーディングで一番力を発揮したのはこのウッドブロックでした(笑)
歌をアコギとベースとドラムとタンバリンとウッドブロック。
全く弾けなかったバンジョーを一生懸命弾いたりしてます。
「バウっ」は大滝詠一さんの影響ですね。
最後は跳ねる魚、僕を呼んでいるよっということで水の音。
これはタカタク氏に桶に入れた水でピチョっとやってもらいました。

05. べっぴんさんがゆく
京都の曲シリーズ。ゆるい曲が続きますね(笑)
所々でビートルズのあのフレーズが出てきます。がなかなか気づかれないでしょう。
VOXオルガンがカワイイ。ピアニカもとても素敵。
歌詞に仕掛けがあって、サビのところの京都のべっぴんさんが、かいらしく言う歌詞の頭文字を取るとべっぴんさんの隠された気持ちが出てきます。
あほ・・・・
うまいこといわはる。こわいこといわはる。

06. 栄光のマウンテン
これまでのゆるい雰囲気をぶち壊す、爆音の曲。
アンプの真空管がドライブしているのがよく分かるね。これがオーバードライブってやつですね。
オルガンもドラムもベースも轟音で実際なっている音を聴いたら耳潰れるんじゃないかと思います(笑)
この曲はソロの中でも最古の曲の一つで、White roomと同じ時期に出来た曲。
ソロの初ライブもこの曲からスタートしたのを覚えてます。
それから数年経ってこのタイミングでレコーディングしたのは自分がこの曲に見合うようになったから。
かなり難しい曲で演奏の技術も必要でしたし、歌詞の内容も。
いい形で残せたなと思ってます。

07. マイウェイのハイウェイ
この曲は今でもライブでよくやりますが、盛り上がりますね。途中でEAGLESが出てきたりしますが(笑)
ツアーを本格的にやりだしたからなのかな。こう言う曲ができたのは。
ハイウェイばっかり走るようになってきた時期ですし(笑)
珍しくストラト弾いてます。右のチャンネルがそうですね。
合宿レコーディングも慣れた時に録ったのでバンドの空気もいい感じ。
コーラスがお気に入り。ブラスや掛け声も入って賑やかな曲ですな。テンション上がります。
最後はおふざけ。右と左で雅人君の笑い声が交互に出てくるのが鬱陶しい(笑)
彼はレコーディングこんな感じでミキオさんにタップリイジられてました。

08. Stag Boogie
前作の「カントリーロード」に引き続き、インスト曲。
なんだかバタバタとせわしないドラムにミキオさんの転がるピアノが逸品。
なんかテレビとかで使ってくれないかなーみたいなイメージで作ったのですが、使われることはなく。(笑)
こういうこともしっかりやりますよ!ってのをやろうということで。
ブライアン・セッツァーのイメージ作りましたが、パブロックな香りもしていい感じです。
ギターはグレッチではなくGibsonの335。
なので音が固めです(笑)

09. 雨が降っても
最後はもう定番になりつつある大事な曲。
曲のテーマとしては天気シリーズの雨の曲から、晴れ間が見えてきた、と言う感じ。
自分自身や周りの環境が変わってきたからなんでしょうか。
こう言う歌詞が自然と出来たのかもしれません。
しかしこの曲は難産でした。歌詞はすぐ出来ましたが、曲は全く違うサビが付いていたり。
納得いかなくてしばらく寝かしては作っての繰り返しでこの形になりました。
色んな事があって思い入れの強い曲になりました。



とまあ、こんな感じで総評としては、「バランスがいい」という感じです。
激しい曲。ゆるい曲。楽しい曲。
曲順や曲調のバランスは今まで出したものの中でも一番バランスがいい気がします。

それにこれまでの2枚とはサウンドにしても、曲にしても、歌詞にしても。
世界観がガラッと変わった気がします。
それは技術の向上とかもあるかもしれませんがやっぱりミュージシャンとして仲間が増え、一つの向かうべき道筋ができていたからなんじゃないかと思います。

自分でも気が付かないうちに環境が自分に影響を与えたのは大きいのかなと。
バンドとしてもこの今で言うガラパゴスDXが主となった構成は出来上がりつつあったんでしょう。


もちろんどの作品にもある、「ああやっとけばよかったなー」とか「この曲今ならあの機材使うのに」とかいっぱいありますが、とても今の自分でもしっくりくる作品です。

だんだんやりたいことが難しくなってきているなとも客観的に聴いてても思います。
次のアルバムはさらにこれを突き進めた感じの「Good Luck」になります。

いつになるかわかりませんがまた更新したいなと思います。

ちなみに今までの作品の振り返りはこちらからどうぞ。

自分の音源を振り返る 〜一竿風月 編〜

自分の音源を振り返る 〜Goodday Sunshine 編〜


次回もおたのしみに!!!



自分の音源を振り返る 〜Goodday Sunshine 編〜

まだ引き続きツアー中。
書けることも少ないので、前回に引き続き自分の作品を振り返ってみたいと思います。

前回振り返ってみて自分的にも収穫があったので少し楽しんでます(笑)
皆さんも楽しんでいただければ。

ちなみにこれを書こうと思ったきっかけは
こちらの記事に書いております。
併せてどーぞ。

自分の音源を振り返る 〜一竿風月 編〜



ではでは振り返ります。
フジタユウスケのソロアルバム第二弾となった「Goodday Sunshine」。


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2010年6月23日発表。
前回の「一竿風月」から約1年後です。うん、いいペース。

曲のボリュームもこの時の僕にとってはちょうどよく、1年に一回音源を出すことを目標にしていたので、きちんと制作、煮詰めた曲を6曲作品に入れました。

今聴いてみたトータルとしての印象は前回に比べて「大分小慣れたな」です(笑)
演奏や歌といったことよりも、作品として。
曲や歌詞に遊びが出てきたり、幅も出てきたなと。

メンバーは前回とは違いライブで演奏していたメンバー構成が中心。
とは言えそこまで変わっていませんが(笑)


01. カントリーロード
いきなり初めてのインスト。
最初は歌をいれるつもりで作ってて、歌詞をはめたりしたけどイマイチで(笑)
この頃から自分は小さい頃から釣りしたり自然の中で生きてきた事が少しだけ、特殊な幼少期だったことを自覚してたので、こういう曲ができたのかな。と。
呑気で、自然の中を、田舎道を子供が走ってるような、イメージ。
敢えてリズムマシンを使ったり、カントリー的なバンジョーを入れてみたり。
よく聴くと、なかなかよく出来てるなあと今聴いて思った。
このバンジョーは多分今はもう弾けないな(笑)


02. 雨男
一転して、東京に出てきて波に揉まれつつ生きてきて少しだけ大人になった曲(笑)
この曲はこのアルバムを作るきっかけになった曲でもあって、6曲中で一番古い曲。
歌詞は当時良く「雨男」と言われてた僕の心の叫び(笑)
「雨男」と言う若干フザケたタイトルですが、意外にまともな事歌ってます。
当時この曲を歌う時、感極まることが多かった。
雨男を題にしているけど実は色んな想いがあって歌ってて。
こういう歌詞の書き方はこの曲から始まったなあと。
「雨男」に引っ張られすぎす、いろんな解釈で聴いてみてもらえたらもしかしたら僕の込めた思いを少し気づいてもらえるかもしれないですな。
だったら「雨男」も悪くないです(笑)


03. 叫びたいのさ
今やガラパゴスのテーマ曲のような曲。
元ネタはやっぱりあれ。
歌詞はこのまんま(笑)ライブがしたいんです。その為に曲書いてるんですってことですかね。
記憶が正しければ僕が知ってる中で木下さんが唯一Gibsonのベースを弾いた曲かも。
全く同じフレーズのギターを音色を若干変えて左右で分けてるので音圧があります。
勢いがあってよろしいな。


04. グッデイ・サンシャイン
これもさんざん歌ってきた曲ですが、少しテンポが速め。
今思うともう少しのんびりしたテンポでやっても良かったかなと思うけど、これはこれでとても雰囲気があってよしかな。
スチールギターがなかったのでそれっぽいギターをそれっぽい音にして弾いてます。
一緒に釣りに行ったとあるミュージシャンに「この空気を昔から知ってるからグッデイ・サンシャインみたいな曲が書けるんやね」と言われたけど、そうなのかもしれない。
牛の声はモーモー缶。やぎにしか聴こえませんが(笑)
なにげにコーラスが凝ってたり、ドラムが各パーツバラバラに録音したりと色々工夫してます。


05. マチガイナイ
これも今でもよくライブでやりますが、元ネタがあってそれを聴くと自分でもちょっと笑ってしまう(笑)
ギターの音が割りと好き。確かマーシャルにレスポール(左)SG(右)弾いてるけど楽器のキャラがわかりやすくでてるなあと。
ミキオさんの鍵盤が色んな形で飛び出してくるのもいいですね。
歌詞はどーでもいいこと歌ってます(笑)
マチガイナイって言葉が言いたかっただけ。
ライブではしょっちゅう歌詞を間違えるので別名「マチガエタ」と呼んでます。


06. 鴨川
京都に流れる川の歌。本当はもっと自分の地元に近い場所を歌おうかと思ったけど、地名がマイナーすぎてわかりにくかったので、ある日ライブで帰って立ち寄った時のことを書いた(んやったと思う 笑)
音楽的なことを言うと、全体の音がいい感じに録れたなと思う。
距離感というか質感というか。
それはヘッドフォンや車で聴いてるとわかりにくいだろうけど。
ミキオさんのピアノと後ろで流れるオルガンには今でもグッと来ます。
テーマのギターも難しいギターを若造が頑張って弾いてます(笑)

「いつかきっと帰ってくるよ」のいつかはいつなのか。自分でもまだわかりません。
けどいつかは京都に帰る日があるような気がしてます。



ということでトータル25分位のあっという間に聴き終える事ができる短いアルバムですが、中にはストーリーがあるので通して聴いてもらいたいです。

声は相変わらず若いし、歌やギターの技術的な事を言えばダメ出しできることもいっぱいあるけど、このアルバムをこう言うマインドで作れたのは今の自分につながってるなと思えます。


レコーディングするにあたって、エンジニアさんがちょこちょこ入れ替わったり、ミキオさんはすべて別の日に録音してたりとせーの!で作った感じが少ないのはこのアルバムの特徴の一つでもあるかもしれません。

そのせいかやっぱりみんなでレコーディングしたい!って思いが強くなった作品でもあったのかな。
そして次のアルバム「グッドモーニング」では合宿レコーディングすることになります。


という訳で今回はこの辺で。

次回もお楽しみに!!!


自分の音源を振り返る 〜一竿風月 編〜

現在シュノーケルとのツアー中ですが、(東京ありがとうございました!)間隔が空いているので合間の生活は地味なもんです。

ライブの振り返りはツアーが終わってからにしようと思うので特に報告できることもなく。
最近は家にいる時はひたすら引き篭もって曲を作る作業や、ライブに向けての準備をする日々。
なので特に面白い話題もなく。(普段からそんなに無いですが)


そんな中、作曲作業の合間に、自分の音源を振り返って聴いていると色々思い出したり気がついたりすることもあって。
それをつらつらと書いてみようかなと思います。


よく自分の曲は「自分の子供のようなもの」とか言いますがその割には
昨今のCDってのは、ライブ会場に売っているグッズに近い感覚の物が多く、お持ち帰りしてもらえる気軽なものとして販売されていることも多いです。

今は気軽に制作できる時代になったし、CDだって簡単に制作して、誰でも出せます。
それはある意味でとても素晴らしいことですし、いい時代になったなあと思います。

が、その反面、CDを出す側が、気軽にドンドン音源を出すようになって、実際の楽曲の量が増えたり、未完成なデモやライブでも聴けたり、サイクルが早くなって一枚一枚、一曲一曲が「流れていく」ように感じることも多々あります。

もちろん聴く側の皆さんはもちろん好きなミュージシャンの新しい音源や曲は聴けるなら早く、沢山聴きたいでしょうしニーズには応えていることなので悪いことではないんですけどね。
いいことも沢山あります。

でも昔はもっともっと、CD出すことですら、憧れてたけどなあ。
そうできることではなかったので、一枚作るのも本当に吟味して、曲も沢山ある中から選んで一枚にいれるに相応しいか吟味されてました。
だからこそ、一生懸命絞り出した曲であればあるほど、じっくりタップリ聴いて欲しいし、解釈はどうあれ「理解」してほしいというもんです。

聴き手としても、僕が学生時代、好きなミュージシャンが1〜2年に一回発表されるアルバムを心待ちにしていたし、間に発売される2曲くらい入ったシングルを聴いて次のアルバムの思いを巡らせながら、その間、聴きまくってました(笑)
その感覚はとても大事なんじゃないかなと。



となんだか長くなってしまいましたが、気軽になったCD制作のおかげか、
新しい音源にばかり気がいって、過去の音源の事を思い出すことも少なくなってしまうのも嫌なので
、過去音源を聴いて今だからこそ思える、自分の印象を、改めて書いてみようかと。
そうして自分の中でも、皆さんの中でも今一度意識して聴いてもらうことで、いつまでも色褪せない作品になれば嬉しいなあと。



という訳で今聴いているのは一枚目のソロアルバム「一竿風月」。

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2009年3月28日に発表。もう6年前です。

ソロになって自分が歌うようになって間もない頃、初めての歌録りに色々戸惑ったのを覚えてます(笑)
曲は全6曲。
この頃からライブでは「栄光のマウンテン(2011年発表グッドモーニング収録)」とかもやってましたが、その時の自分にあった選曲、完成度などをふまえすごく厳選した記憶があります。

演奏はなんだか違和感のある横文字の名前の人たち(笑)
誰とは敢えて言いませんが、僕の音楽を聴いたことのある人なら、ちょっと聴けば分かる特徴的な演奏なのでなんとなく分かるんじゃないかと思います。


01. You've Got A Friend
今でもよく歌う曲ですが、レコーディングの日程が決まった頃にはこの曲はなく、直前に前身的な曲が出来、「これは絶対入れたい!」と思い当日スタジオで組み立てたのを覚えてます。
一曲目に録ったんじゃないかな。

今までバンドで兄貴が担っていた部分の、レスポールとマーシャルの組み合わせにもまだ馴染みきってない感じがします(笑)
自分のレスポールもマーシャルも持ってなかったし。
レコーディングにおいての歌い方が定まってない感じや声が若いのが個人的に面白い。


02. 空は晴れ 君は雨模様
バンドでコーラスしていたこともあり、当時からコーラスにはとてもこだわりがあって、それを思いっきりやりたかったので作った曲。
バンドの時には出来なかったタイプの曲です。
1人ブライアン・ウィルソンに挑戦して、ヒーヒー言ってましたが、今でも気に入ってるコーラスアレンジです。
先日LOVE LOVE LOVEとこのアレンジでライブをやれてちょっと嬉しかったな。
ドラムアレンジが実はとても妙なアレンジ。とてもあの人らしい。


03. 雨のせい
なんでこんな若いもんがこんな難しい曲を作ったんだと思うくらい難しい曲で、この横文字バンドさん達のおかげで完成出来た曲。
バンド時代の感覚もあり、ストラトを使ってます。
バーナード・バトラー的なアプローチで。
歌詞は自分らしいなあと客観的に思えるようになりました(笑)


04. ライドオンベイビー
バンドの時からあった曲でしたが、音源化出来ず、バンドが休止。
悔しかったので、タイトルにバンド名をつけてソロで録音しました(笑)
左右で鳴っているギターアレンジの右チャンネルから聴こえるギターが元の自分のパートやったので今でもそっち弾きそうになります。
今の自分の感覚でこういうアレンジできるのかなあと思ったりします。
コーラスも意外にこだわってて1回目のAメロでな出てこない2回めのAメロのコーラスを聴いてもらいたいです(笑)
元ネタもはっきりしてていいですな。


05. 故郷
ここからの2曲は今までの4曲とは違い、当時ライブで一緒に演奏していたメンバーでの録音。
しかも録音時期も場所も違うし、ミックスを自分でやってます。
12弦ギターを持っていなかったので、二本重ねてそれっぽくしたり。
スライド・ギターの音は今聴いてもなかなか良くとれたなあと思います。
当時は「まだ23の田舎者」で京都まで「夜行バス」で帰ってましたから。色々思い出します。
この時よりも両親は更に老けました(笑)


06. 通勤電車男
テンポも早いし色々粗い演奏ではあるけど、勢いがすごくあっていい若さが出ている曲なあと。
今の自分が当時の自分と話せたらダメだしだらけですけど(笑)
最後はなぜか仮面ノリダーが出てきます。
歌にかかったコンプで息遣いが聴こえるのがうるさいですね。
ミックスもまだまだです。でも当時の自分のリアルな姿なのかなあと思って聴いてて面白いです。



そして番外編。
このレコーディングの時に録音した「White room」。
音源としては現在は配信限定アルバム

Acoustic/Unplugged+1
で手に入ります。

ソロをやると決めて初めて作った曲。
当時マシュー・スウィートのようなイメージで作った曲。
3ピースでの演奏でコーラスはやはり沢山入れるという。
歌詞は今も使ってる自分の作業部屋がテーマ。
自分の中の初心です。地味だけどもすごく大事な曲です。



とそんな訳で2009年の自分を振り返ってみて総じて思ったのは声が若い!
と言うことと、細かいこだわりが多いなあと(笑)
一回目はメジャーやったのにマイナーになってたり。
ある意味今よりもそう言う職人気質で曲を作ってたかもしれません。


どの曲もライブで今でもやってます。
違いは色々あるけど、その違いも楽しんでもらえたら嬉しいです。
この「一竿風月」のCDに関してはCD屋さんでは入手出来ないので、ライブ会場もしくは通販という形になります。
もしまだ持ってない人は是非聴いてみて欲しいです。


次回は2枚目のアルバム「Goodday Sunshine」を気が向いたら振り返ってみます(笑)
長々と失礼しました。


アルバム全曲解説『雨が降っても』

アルバム全曲解説、最終回はこちら。




雨が降っても




この曲は僕にとって、思い出深い曲になりました。
このアルバムの中で、栄光のマウンテンを除く曲で前からあった曲で一番録音するまでに歌ってきた曲。


震災があった時に一番に歌いたかった曲で震災直後のライブでも歌いました。


他にもポットキャストにアップしたり、Youtubeでもリハーサル風景や、フォトムービーでアップされていた曲なので、発売前からみんなにも聴いてもらえる機会も沢山あった曲。



最初は毎アルバムにある「雨曲」を今回も作ろうって所から始まった。


この曲、今までの雨曲とは違って、この曲には「雨が降ってない」んです。僕の中で。



今までの「雨のせい」は雨が降ってやる気のない人の歌(笑)
「雨男」も雨が降ってるけど、それも悪くないって歌。(ざっくり)


でも「雨が降っても」はたとえ降ってもって感じ。
けして歌の中では雨は降ってない。



今までなんとなく、自分の中の暗い部分や、少し内向的な部分。後ろ向きな部分を歌詞にしようと思ったりすることがあったけど、これから自分が歌を歌っていく上で、世の中に、みんなに、自分にはこうゆう歌を歌っていかないといけないんじゃないかと思って作った曲。

今みんなが聴きたいのはやっぱり「前を向いている曲」なんじゃないかなと。

だから雨は降らしたくないなあと。




誰にでもある自分の中の陰の部分は、陽があるからこそ存在するわけで。
そんな部分にやられそうになるときもみんなあるけど、性懲りもなくおんなじこと繰り返しながら生きてるわけで。




グダグダ文句いいながらも、一緒に歩きましょう。ひたすら。