自分の音源を振り返る 〜Good Luck 編〜

新しい作品を作ろうとしている今だからこそ、過去の作品を振り返ってみようかと思います。
という企画。

今回は4作目となるフルアルバム「Good Luck」をもう一度聴いてみたいなと思います。
アルバムの解説という意味では、くるりの佐藤征史さんがもう言いたいことを書いてくれているくらい完璧な全曲解説をしてくれているのであんまり書くことがありません。

単純に今の自分が聴いた印象を書きたいなと。

アルバム発表の時に書いたのはこんなこと。


では今聴くとどうなのか。。


2013年5月8日発表。「Good Luck」。

GOODLUCK.jpg


演奏メンバーはガラパゴスDXをメインに、テッシーさんが参加したガラパゴスSPもあり。
木下裕晴さん(Ba.)、川西幸一さん(Dr.)、伊東ミキオさん(Key.)、手島いさむさん(Gt.)
という布陣。
ゲストには服部カナメさん、謎のドラマーRHB君も。

RHB君に関しては誰かは想像で楽しんでほしいですが、いい仕事してくれました。
それは後ほど。


前作の「グッドモーニング」から1年半経過したアルバム。
技術も感覚も、機材も大分変わり、作品としても少し深みが増した気がします。

アルバムを出さなかった2012年はライブの1年で「まいにちうたがうたえたらツアー」があったり、テッシーさんと沢山ツアーに出たりしてた1年。
色んな事があって、作品にも影響した部分があるのかもしれません。

では聴いてみましょう。


01. 声をくれ
いかにも音がでかそうなギターの音からスタート。確かSGを使ったかな。
シンプルにライブが始まる感じを出したかったこの曲。
いつもライブでやるサウンドチェックの時に「イエーイ」と言って声をもう少し聴こえたいときにPAさんに「声をください」ということからの歌詞が来てます(笑)
今の自分ならもっと声出るかなーと思ったりしつつ、豪快なバンドの演奏には今でもしびれます。
一発録りで、このレコーディングの日初めて演奏した曲。

02. LET IT GO
ギターでテッシーさんが参加してくれた曲で、今でも定番な曲ですね。
この曲があったからこのアルバムのコンセプトである「青」が出てきたんやと思います。
今演奏、録音したらもっと違った方向になってると思う。
LOVELOVELOVEと演奏したことでコーラスのイメージも進化して、ギターも今ならこうするなって思う部分がある。
この曲の歌を聴くと、今の自分の歌の感覚の入り口に立っている感じがする。
意味がわかりにくくて申し訳ない(笑)
オクターブ上のコーラスがお気に入り。

03. カワイイベイビー
カワイイベイビーの声と川西さんのアイデアによる和太鼓のようなリムをダビングしたドラムから始まるこの曲も今や定番。
思いっきりビンテージギターの音してます。メインはFenderのDUO-SONICでソロはレスポール・スペシャルだったかな。
楽器を沢山買ったこともあり音のバリエーションは増えましたね。
聴く人にとってはよくわからないと思うかもしれませんが、少しずつニュアンスを変えることで曲の印象は無意識に変わるんやなあと思う。
この時は使いたかっただけやけど(笑)
最後はカワイイベイビーの「ゆうすけにいちゃんぎたーかった?」で締め。

04. そうだ、今日はいつもよりも部屋をきれいにしよう
ゆるい曲を作りたかった。
アコギのふるーいGibsonのL-48がとてもいい音。ウクレレも妙にいい感じに録れました。
ベースの音なんかも素晴らしい。
ゆるいし曲のテーマが目立つけどなにげにレコーディングとしてもすごく良かった曲。
基本の歌や楽器が一発録りなので、ニュアンスがすごく出てます。最後のサビの頭なんか歌も笑いそうになってるし。
こういうことが出来るようになったのは少しは成長した証なのかなあ。

05. レインレイン
難しい事やってるなあと思う曲。この曲は多分聴く人が思うよりはるかに難しいと思う。
が故に今ならもっとこうするなあと思う部分はある。特に歌は。
でもこれがダメなのではなく、むしろよくやったと思う(笑)
演奏陣の音作り、演奏、ニュアンスはそれはもう素晴らしい。
みんなで「むずかしー!」っていいながらやったのが印象的。
ギターソロの音は自分のソロの中でも好きやなあ。ベースやオルガン、エレピの音も素晴らしいがこのドラムが「声をくれ」と同じドラムの音には今でも聴こえないですな。
タイトルの雨のイメージからは正反対のドライなサウンドは意図的なものです。

06. 釣り糸を垂らして
ドラムと言うかリズムアレンジが好き。
これは川西さんがハイハットとバスドラを大太鼓のようにして叩いて、RBH君がタンバリンを同時に叩いてる。
曲は地味ですがとても好きな曲。曲の人気アンケートを取った時に数少ない0票に選ばれた曲(未だ根に持つ 笑)
こういう答えがない曲が書けたのは自分にとって大きかったなあ。
アレンジも曲調も何でもないように聴こえる曲にこそ大きな意味や思い入れがあったりするもんです。
ちーん。

07. ヘイヘイヘイ
今やメインになったレスポールの購入したてのレコーディングで、改造前の音が聴ける貴重な(自分の中で)音源。
写真もブックレットにありますな。
ライブでは欠かせない曲となってますが、さくっと作ったのでどうやって出来たのかもよく覚えてない(笑)
愛情がないと言う意味ではないけど、特に思い入れはない(笑)
ただ楽しくやりたいだけの衝動のかたまりですね。
だから今だったらこうするのにとかも一切ない。
イエーイッて聴いてバチバチバチって感じ。
きっと定番化してライブで演奏しまくったことによっていい意味で自分の手から離れた曲になったのかも。

08. 魂の歌
毎回アルバムの中には、作った当時には自分でグッと来てしまって歌えなくなるような曲が一曲はあるもんだが、このアルバムにおけるそんな曲はこれ。
なんの歌でも無いし、歌うってことに対する思いの曲は他にもあるけど、この曲はそんなことを考え始めた時の曲なんでしょうね。
色んな人と色んな場所で歌ったからこそ出来た曲なのかも。
聴いている人が魂の歌に引っ張られるような歌と演奏。これが本当に難しい。
でもそれが出来ないと歌詞もメロディーも意味の薄い普通の曲になってしまう。
今でも毎回挑戦の曲です。

09. あの鳥のように
今までのレコーディングで一番細部に渡るまでこだわって綿密に作った曲。
ドラムは川西さん(Lch)とRBH君(Rch)のツインドラム。
この二人の関係は特別なもので、それをすごく感じるドラム。
レコーディングの風景はそれはもう美しかった。
ドラムの音聴いただけでも泣けるね(笑)
川西さんが入ってくる事によりノリの大きさが加わって、大きな空に鳥が飛んでいくイメージ。
鳥の声のイメージの逆回転のギターは逆回転再生した時にフレーズになるようにフレーズを逆から弾いたり。(えらい時間かかったけど)
コーラスも10人分は入れたかな。ハーモニーも少し複雑に、少し捻ってます。
自分で今聴いても、色んな発見がある曲。自分で言うのもなんやけど、作品として素晴らしい出来になったなと。
自分が死んだ後でも残ってくれるような曲になってほしいな。

B.T. ひとりぼっちのそいつ2013
テッシーさんと出会った時に「RIDE on BABY」として演奏していた曲をもう一度リメイク。
と言っても当時自分ができなかった表現で演奏しているだけで、歌詞もアレンジも何もあんまり変わらない。
演奏メンバーもテッシーさんが参加してくれた以外は変わらない。
けどその表現の仕方が変わるだけでここまで変わるとは(笑)
兄貴と共作ではあるけど、自分がオリジナル曲として世の中に出した曲なので思い入れは強いですね。



全部聴いてさすがにこの辺りの作品からは自分を意識するものになってきてます。
また数年したら変わるのかもしれないけど。

もっとこうしたいとか、まだまだ甘いなって部分は昔の作品より逆に沢山感じるけど、
ただ曲を集めてアルバム化したというより、とても「作品」を感じるものでもあるので聴いてて気持ちよくもなれる。

自分にとって「青」のイメージが付いたのはこのアルバムのおかげなのかな。
もっとできる事もあるけど、自分じゃない人がこれ作って聴かされたら「やられた!」って思うかもしれません(笑)

前回よりも楽器の音が世界観を作ったなという印象もありました。


この作品で自分の中で勝手に考える、第二期フジタユウスケが終わります。
ちなみに第一期フジタユウスケは「一竿風月」と「Goodday sunshine」。

次の「Heritage 30」はまだ最近のアルバムですから(笑)
今制作にかかっている新しい作品に向けて、いいタイミングで更新できるように頑張ります(笑)

第三期フジタユウスケもお楽しみに。



ちなみに今までの作品の振り返りはこちらからどうぞ。

自分の音源を振り返る 〜一竿風月 編〜

自分の音源を振り返る 〜Goodday Sunshine 編〜

自分の音源を振り返る 〜グッドモーニング 編〜

追記:
昔好きだったSIAM SHADEが復活した新曲のレコーディング風景のMVと同じスタジオだったのには後日感動するのでした(笑)



スポンサーサイト