太陽と戦慄(紙ジャケット仕様)

はい、クリムゾンの話です。お待たせいたしました。
今回は前々回に紹介した「Earthbound」の続きから話していきたいと思います。どうぞよろしく。

前回のEarthboundのラインナップ2が解散した1972年の3月からわずか4ヶ月後、フリップはメンバーをそろえます。
ここではフリップ的にも満足のいく人選が出来たそうで、自身の勢いもついていたんでしょう。
ラインナップ3のメンバーはこんな感じ。

ロバート・フリップ/ギター、メロトロン
デヴィット・クロス/バイオリン、ビオラ、メロトロン
ジョン・ウェットン/ベース、ヴォーカル
ビル・ブラッフォード/ドラム
ジェイミー・ミューア/パーカション、ドラム

ドラムには「YES」で活躍中だったビル・ブラッフォードが参加。「もっとドラムがうまくなりたかった」と語るビルは69年にクリムゾンのライブを見て以来ずっとファンで気になっていたみたい。
ベースは「ROXY MUSIC」「FAMILY」などで活動していたジョン・ウェットンで後にブラッッフォードと「UK」を組んだり、YESのギタリストでもあるスティーブ・ハウらと共に「ASIA」を結成、成功を収めています。
そしてこの編成の重要人物(要注意人物?)である、ジェイミー・ミューアは「The Music Improvisation Company」というフリーインプロヴィゼイション集団(といってもメンバーは基本的に4人ですが)に参加していてクリムゾンにも重要なインプロヴィゼイションの要素を注ぎ込み、ビル・ブラッフォードにも打楽器奏者としての大きな影響を与えた。
そしてこれまではサックスやフルートがリード楽器をとって来たクリムゾンには新しい風となったバイオリニスト、デヴィット・クロスが参加。

多彩で新しいメンバーが決定して9月4日から彼らはリハーサルを始めます。
そして10月にはドイツのZoom Clubでお披露目ライブ(音源もあります)、TV出演を果たし(音源あります)12月15日までイギリス・ツアーを、翌1973年1月から2月にかけて本アルバムをレコーディングします。
レコーディング中に行われた、2月10日のマーキーでのギグにおいてミューアは鎖を振り回したり、激しいステージングの為、ステージで負傷してそのままクリムゾンを脱退したと言われていましたが、実際は僧侶になることをきめたミューアが脱退したいとマネージメントに申し出たところマネージメントサイドの判断で、メンバーや表向きに発表されたウソだった事が以前紹介した本「風に語りて」に書いてありました。

しかし激しいステージングなのは事実でドイツで出演したビートクラブという番組の映像(現在廃盤ですが)を見ればよくわかります。
毛皮をまとい高々と積まれたパーカッションに囲まれてウロウロしながら叩きまくるミューアはまるで檻の中ののようです(笑)

CDの紹介をしていきますと、このアルバムはフリップの自信、勢いの通りクリムゾン史上でも名盤とされていて、名曲揃いです。

一曲目の”Larks' Tongues In Aspic, Part One ”(太陽と戦慄パート1)はこのラインナップになって変わった事、フリップが求めていた物がはっきり形になった曲といってもいいと思います。
事実、この「Larks' Tongues In Aspic」シリーズは現在でも続いています。クリムゾンを表す曲といていいでしょう。
イントロのミューアのパーカッションから怒号のようなメインパートへ流れるスリリングさや後半のミューアのキープするブラッフォードのドラムにけんかを売ってるように(笑)絡むドラムが聴き所です!これはマジで凄い!!

二曲目は”Book Of Saturday ”。先ほどの「太陽と戦慄」とは全く違い、静かな歌モノ。地味ではありますが、この曲のフリップのギターはいい。なかなか思いつくもんではないし、弾ける物ではない!(殆どそうですが)
湿っぽいウェットンの声も聴き所です。

三曲目は”Exiles ”この二、三曲の流れは歌、バイオリン、地味なフリップのギターが聴き所ですな(笑)
ミューアは歌を壊さないように裏方に徹しています。ただ叩きまくるだけが脳じゃないのはさすがです。
ちなみにイントロのフレーズは69年のラインナップ1でライブで披露していた「Mantra」を進化させたもの。テーマフレーズが同じですな。

四曲目は現在オダギリジョーのTOYOTA istのCMでおなじみの(?)”Easy Money ”
CMで聴く機会の多い曲なのでテレビでも聴いてもらえるとは思いますが、金属音とヘヴィなギター、歌が印象的な曲。
ライブではこの曲は威力を発揮します。スタジオ盤とはだいぶ印象が違います。
個人的にはスタジオ盤はおとなしく感じます。かなり好きな曲です。

五曲目は”The Talking Drum ”。次の曲へのつなぎのような曲ですが単なるつなぎとはちがい、次の曲への予感をしっかり表現した曲。まあ、次曲とのセットとして考えないと聴けないかもしれませんね。ライブも良いですが、スタジオ盤も素晴らしい!

六曲目はトーキング・ドラムからの流れで来ました、クリムゾン史上もっともフリップのリフが素晴らしい”Larks' Tongues In Aspic, Part Two ”。これは一曲目のパート2です(笑)
恐ろしいほどザクザク刻むギターとタイトかつヘヴィなブラッフォードのドラムが絡みます。後半はまたツインドラムの応酬!!後々にも演奏され続ける名曲です!
これまたスタジオ盤も素晴らしい!!

以上、捨て曲は一切ない名盤です。これはクリムゾンを聴くならはずせない物になると思います。
ここまで充実した作品をつくれたフリップはさぞ、嬉しかったでしょう!(笑)
70年から続いていた困難もようやく落ち着くかに思えましたが、アルバムが発表されるころには先ほど言いました理由により重要人物のミューアが脱退!

ミューア抜きになったクリムゾンですが、勢いに乗ったクリムゾンはへこたれる事なく(笑)
3月16日から7月2日まで続くイギリス、ヨーロッパ、アメリカ・ツアーに旅立ちます。
ここからこのラインナップの進化が始まります。
その進化はあまりも強力で自らの身を滅ぼす事になるくらいになっていきます。

がそんな話はまた後日。。。
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