Earthbound (1972年)

アースバウンド(紙ジャケット仕様)

最近ずっとしていなかったので久々にクリムゾンの話でもしましょうか~。
ってことで前回が大分前やったんでリンクを張っておきますが前回は初期クリムゾン(69~72年)の中で僕が一番好きなアルバム、Islandsを紹介しましたが今回はそのIslandsが発表されてから出たツアーからのクリムゾン初のライブアルバム、Earthboundを紹介します!

前回紹介したIslandsから約3ヶ月後の1972年2月11日からアメリカツアーは始まるのですが、ここまで色々ありました、ほんと。
作詞家兼照明を務めてきたピート・シンフィールドは人間関係のもつれから脱退したのですが、ロバート・フリップとは方向性の違いから、他のコリンズ、ボズ、ウォーレスからはライブ中にシンフィールドのならすシンセサイザーの効果音がうっとうしいだとかいわれてたみたいで、かなり現場の空気は重かった事が想像できます(笑)

一方、ブルースをやりたがる3人と独自の音楽性を追究するフリップとの間にも亀裂が生じ、事実上解散状態のままレコード会社との契約の消化のためにアメリカツアーに出る訳です。色々あるでしょ?

メンバーの亀裂はステージ上でもあからさまに演奏に出ていて、このアルバムでは音と音の殴り合い(マジで)が聴けます。
しかもステージ上にカセットレコーダーをおいて録ったものなので音質は酷いものです。
音質があまりにも酷いために当時発売は廉価盤として発売され、アメリカでも発表されなかったんです。
ロバートはこれを初のオフィシャルブートレッグ(公式海賊版)だといいました。

内容の方ですが、これは聴く前に覚悟しておいたほうがいいです。心臓の悪い人はやめといた方がいいかもしれません(これもマジで)
音質もありますがその音と音の戦いが凄まじい事になってます。下品ともいえるくらい(一応誉めてます)の荒々しい演奏で音の塊となってます。

1曲目のクリムゾンの代表曲、21st Century Schizoid Manはオリジナルの知的で繊細な印象を完全にぶち壊して破壊的な音を出しています。これはもうパンクです(笑)
この曲はツアー初日の演奏なんですが、こんなライブを生で観たら1週間は耳から離れないと思います。聴くとゆうより体感!って感じ。最高です。

2曲目のPeoriaは日付は変わってツアーも終盤の3月10日の演奏。
これはただの即興とゆうよりジャムです。音楽的な面白みはあまりないですが、フピッル以外の3人の主張であるブルースがベースになるので、3人はのびのびと、フリップはなんとかついていこうと必死です。
そんなフリップを馬鹿にするような感じで3人は盛り上がっていきます。

3曲目はIslandsから、The Sailors Tale。しっかり作られた曲ではやはりクリムゾン的なものなのでブルース色はおとなしめ。でもお互いの人間関係を表すような緊張感のある演奏。
これもまた素晴らしいです。テープ切れのためか、途中で急にフェイドアウト(笑)

4曲目はタイトル曲であるEarthbound。これも即興とゆうよりもジャム。
3人の主導の演奏をバックになんとか違う方向へもっていこうとするかのようにフリップが
弾きまくります。

5曲目はシングル「catfood」のカップリングで、ライブではおなじみのGroon.。
これは原曲はジャジーなテーマに間が即興で入り込むような曲なんですが、ここでも即興パートはブルースっぽい感じのものに。
やっぱりドラムとベースにサックスがブルースをやりたいならブルースよりになってしまうんでしょうね。
ドラムにシンセをかまして音を変化させ足りもしてますが、これはお遊び程度。

全体的に演奏も音質も荒く、この時期の特徴として、71年まではフリーの部分はジャジーだった部分がブルース色強めになってます。
楽しめる部分はやはり音の威力ですかね。聴いただけで鳥肌が立つような、心拍数が上がるような演奏は素晴らしいのひと言です。

このアルバムを発売する頃にはバンドはやっぱり解散。フリップは一人になってしまいます。
でもこの頃のクリムゾン(フリップ)には勢いがあったんでしょうね。
ツアーが終了して解散した4月からわずか3ヶ月でメンバーをそろえて活動を再開する事になります。
そこから今のクリムゾンにも通じる、重要なものを見つけていく訳です。
次回はどうなっていくんでしょうか??お楽しみに~!!
スポンサーサイト
弾き語り迫る! | Home | ええ話や。

Comment

濃ゆいですね

どんな場合も「やりたいことをやる」って、大変だと思いますが。
なんだかドロッドロですね~!
人生荒波とゆったりするけど、コールタールっぽくて、熱いし重たいし汚れるし、って感じ…。
でも、その破天荒っぷり、ワタシスタンスとは全く違う世界だけに、かなり興味を掻き立てられました。
なかでも特に気になったのは、「作詞家兼照明」というポジショニングです!
ズレてますか?ワタシ?
祐介さんの解説を読むと、その音源、聴きたくなります。
まだ聴かないけど。んと、クリムゾンのおはなしの連載が終了したら、きっと寂しくなるから、そしたら、それを埋めるために聴きたいです。寂しさも粉砕してくれそうだもの!

泥沼

>やましなのマリコさん
どろどろです。でもそんなどろどろが音楽を強くしたりすることもあるんです。
クリムソンってバンドは自分達を極限にまで追い込んで自分達の音楽で自ら破滅してしまうんです。
それを分かった上で続けるってことは、なんてストイックなんだろうと思います。

気に入るかは分かりませんが音楽の力はすごいんだということを聞いて欲しいです(笑)

Post comment

Secret